「バイク便」と「宅配便」の違いとは・・・

「バイク便」と「宅配便」の違いとは・・・

 インターネット通販やオークションサイトが発達した現代社会は、荷物の種類や配送先、到着までに掛かる時間によって、さまざまな方法で品物が届けられています。今回は、都内で車の渋滞が多い場所でも、車の間をすり抜けて行く「バイク便」と、安心で確実に荷物を届け先へ届けてくれる「宅配便」の違いについて考察します。

 バイク便を利用する一番のメリットは「とにかく早い」という点が挙げられるでしょう。渋滞で動かない車の間を、荷台を積んだバイクがさっそうと走り抜けていく様子を見たことがある人も多いと思います。都内近郊であれば、バイク便なら依頼から2~3時間以内での配送を行うことも可能となっています。

 反対にデメリットとして挙げられるのは、「とにかく料金が高い」という点でしょう。例えば、日本郵便のレターパックライトですと、全国どこに送っても360円なのに対し、バイク便の相場は1kmあたり1,050円と高額です。

 佐川急便やヤマト運輸などは、荷物を運ぶ人が1人に対して、運ぶ荷物は多数になります。それに対しバイク便の場合は1人のドライバーに対し、届け先は1箇所になるため、その荷物だけに特化していることになります。そのため、到着が早いと言われるヤマト運輸でも、荷物が届くまでの日数は、東京都内から東京都内に送っても翌日の到着となってしまいます。1人のドライバーで複数の届け先をまわるために、致し方ないと言えるかもしれません。

 料金の面から見ると、宅配便は運ぶ人1人で複数の荷物を運ぶため、その人に掛かる人件費や運送料などを荷物の個数で分担できるため、料金は低く抑えることが可能になっています。しかし、バイク便の場合は、ドライバーと届け先が「1対1」になるため、1人でその荷物を運ぶドライバーの費用をまかなうため、料金が高額になってしまうのは必然といえるのかもしれません。

 宅配便のように手軽に使うイメージはなく、どこか遠い存在のように感じるバイク便について、ケースに分けて活用事例を紹介していきましょう。

ケース1「佐川急便やヤマト運輸での運搬では間に合わない場面」

 都内近郊であれば、依頼から2~3時間で荷物が届けられるのは、渋滞する車の間もすり抜けることができるバイク便がなせる唯一無二の技でしょう。料金が高額になるのも、まさに〝時は金なり〟ということの表れですね。

ケース2「取引先との資料のやりとり」

 バイク便のメリットやデメリットを紹介した内容と重複する部分はありますが、佐川急便やヤマト運輸など従来の宅配便のサービスで間に合わない緊急を要する場面での利用が多いそうです。

 ケース3「買い物の代行」

このサービスを行っているのは一部のバイク便業者のみのようですが、実際に行われているそうです。業界最大手のバイク便業者だと、書店で取り置きしている書籍や百貨店で取り置いているブランド品の購入、レンタル衣装の返却、バーベキューで足りなくなった食材の買い出し、空港へ忘れたパスポートの配送など、幅広いサービスを提供しています。ここまできめ細かなメニューがあると、身内に頼むようなちょっとしたこともお願いしたくなりますね。

ケース4「機材の運搬」

 病気などの理由から、美容院に行けない人のために行う訪問サービスの機材の運搬などに利用されているそうです。テレビ局が取材現場からテープを急いで会社に届けるために使うこともあるようです。災害や事件が発生した際には、1分1秒を争ってニュースとして映像を届けるため、機動力があるバイク便は重宝されています。

ケース5「忘れ物を代わりに取りに行ってもらう」

 会社に鍵を忘れた場合やタクシーに携帯電話を忘れてしまった場合などにも利用できるそうです。ケース3で紹介した内容にもありますが、忘れ物は一刻も早く手元に戻ってきてほしいものです。機動力に優れるバイク便は、こんな不安解消にも一役買ってくれています。

 インターネット通販の商品購入や、仕事の取引先、実家との荷物のやり取り、ライブチケットの購入など仕事やプライベートの様々な場面で、荷物を運ぶドライバーは活躍しています。送る荷物の種類や、相手に届くまでの時間を考えながら、最適な方法を選んでいきたいですね。